▼図形譜とは?
1950年、アメリカの作曲者であるモートン・フェルドマンによって発明された、自由な図形、テキストなどを用いた楽譜。
▼図形譜を読んでみる
①Glenn R. Sogge / Molly’s Soliloquy for Performer with Clarinet

見覚えのある音楽記号もちらほら見られるが、それ以上に、譜面いっぱいに矢印が散りばめられているのが目に留まる。また、ただでさえ読解困難な楽譜であるにも関わらず、途中で「?」が登場する。いったいどのように弾けというのだろうか。演奏者泣かせな楽譜である。
②Terry Riley / Keyboard Study #2

この曲は音源があったので聴いてみた。かなり短いフレーズが何回も繰り返されており、確かに楽譜同様、ループ感が伝わってくる。それにしてもこの楽譜はどこから始まっているのだろうか。
③武満徹 / 弦楽器のためのコロナII

一見CDジャケットのような美しいデザインであるが、音楽記号が全くないため読解は非常に困難である。同心円を五線譜に見立て、色が塗られている場所や濃さから音の高さや強弱を読み取って演奏するそうだ。
④作曲者不明 ATSUSHI OJISAMA and IJIGEN WALTZ

この曲は、マンガ家の山﨑あつし氏のテーマソングとして彼のファンが作曲したものとされている。右下がダンディな男性のように見えるが、これは山﨑氏のマンガに登場するキャラクターである「おじさま」を描いている。「リュミーン」「ドムゥ」も不思議すぎる表現ではあるが、もはやどこから突っ込んでいいか分からない。シュールすぎる楽譜である。
▼図形譜に挑戦してみよう
知られざる【図形譜】の世界、あなたは理解できただろうか。自分の感情をそのまま表現するという点では誰にでも作れる楽譜であり、実際に音楽教室のリトミックで図形譜を作成することもある。これを機に、あなたの感情も譜面に書き起こしてみてはいかがだろうか。