昔、ライブハウスでデザイナーとして働いていた。高校生のコピーバンドも多くて、毎年毎年、年齢を聞いては「年取ったなぁ」と呟くことが恒例だった。
それを何回か繰り返したある年。高校一年生の新入生歓迎ライブが行われた。ライブ終演後、ドリンクカウンターをはさんで高校生数人と話した。
「新入生って何歳だっけ」
「16歳です!」
「年取ったなぁ。3つ下だもんねぇ」
「てことは、何年生まれ?」
「2000年生まれです!」
……。
に、2000年生まれ。僕が生まれたのは1997年の8月。大人の人たちは、2000年とあんまし変わんねぇよと思うかもしれない。だけど、違う。和田アキ子と矢田亜希子くらい違う。
もちろん、聴く音楽だって違う。3年違うとかなり変わる。だって、僕が一番音楽を聴いていたのが中学3年生のときだから、彼・彼女たちはまだ小学生。今の高校生は1年〜3年までが、2000年以降に生まれた世代。
ヤバT、フォーリミ、マイヘア、Hump Back…
今の時代、色んな良いバンドがいるが、今回は2000年生まれの学生たちに向けて、1997年生まれのど直球ストレートなバンドを紹介したい。
1.The Mirraz
ラジオで流れてきた、”36度5分の思い出を単純な言葉で伝えとこう”という冒頭の歌詞。一気に引き込まれて、サビでガツンとやられる。一度聞いたら忘れられないキャッチーさと、等身大を歌う歌詞が魅力。
2.THE SALOVERS
今は「2」というバンドになった、古舘くんのバンド。まだ未確認フェスが閃光ライオットだったときのファイナリスト。自分の好きなように、好きな歌い方で、好きな人のために歌うことってカッコいい。
3.andymori
「AL」という音楽ユニットでも活動している、小山田壮平のバンド。このバンドに憧れて、スリーピースバンドをしたいと思った。こんな歌詞を書きたいと思って、自分で歌を作ってみたりした。カッコなんてつけなくていい。andymoriから感じるのは10代の純粋で、真っ直ぐで、壊れそうな感情。
4.毛皮のマリーズ
日本のカリスマ、志磨遼平が結成したバンド。”愛も平和も欲しくないよ、だって君にしか興味ないもん” 大好きな歌詞だ。今は「ドレスコーズ」というバンドでも活動中。どちらも良い。
5.SISTER JET
SISTER JETはまず声が良い。優しくてメロウ。そこにパンキッシュな歌詞を載せて歌う。ライブで聴くと、これまた違った表情を見せるバンド。ラブコメは彼女が出来たら、家で一緒にいるときにかけたい。「なんてバンド?」「SISTER JETだよ」「へーいいね」そんな日常を思わず夢見てしまう。他の曲もドラマチックだから聴いて欲しい。
まだ活動しているバンドもあるので是非観に行って欲しい。好きな音楽が多いほど、人生は豊かですよ。
writer : モリクラ(1997desigh_)